2019.07.08
WMS 在庫管理 物流用語
在庫管理とは、状況に合わせて在庫の数量を適切になるよう商品を管理することを指します。
在庫管理を効率的に行うことで、キャッシュフローやコスト削減の改善を行うことができます。
在庫管理は企業を支える土台となるものであり、
この土台がしっかりしていないないと、企業の経営は上手くいきません。
モノを売る企業で、在庫や在庫管理の意味や必要性を理解しておくことは、
必須といっても過言ではありません。
今回は、在庫や在庫管理の正しい意味やメリットについてご紹介します。
目次
在庫管理とは
在庫管理とは、について知る前に「在庫」についての正確な意味を知っておく必要があります。
在庫には、様々な種類があり、小売業と製造業の2パターンに分かれます。
小売業では、【商品】
製造業では、【部品、原材料、仕掛品、完成品】
といった在庫があります。
在庫とは、ただ単に製造前の製品を指すわけではありません。
利益を計算するうえでとても重要なのです。
在庫管理とは、
【必要な商品・資材・量を必要な時に、必要な分だけ、供給できる】ように、
在庫水準を維持するための必須活動のことをいいます。
この在庫管理がおろそかになると、在庫差異が発生してしまうのです。
在庫管理の目的とは?
在庫管理には、下記ような目的があります。
①適正な在庫を保つ
必要以上の在庫を保有してしまうと、不良在庫として無駄なコストが発生してしまいます。
また、在庫不足が発生することで機会損失が起きる可能性があります。
このように、無駄なコスト機械損失を起こさない為に、必要な時に必要な量の在庫を提供できるよう、
適正な在庫を維持することが大切です。
適正在庫を保つことで、企業利益の最大化にも繋がります。
②企業の売上を上げる
企業の売上を上げるために必要なことは、
①顧客の要求に応じて、出荷体制を作ることや、リードタイムの短縮を行う
②差異のない在庫管理を行う
などがあげられます。
③物流コスト(経費)を削減する
物流コスト(経費)を削減するのに必要なことは、
①倉庫の設備や作業費用の低減
②保管費用や配送費用の削減
などがあげられます。
このような、目的を実現するためには正しい在庫管理方法を
知っておく必要があります。
在庫管理の課題とは
在庫管理をする上で、次のような課題があげられます。
①適正在庫数が保てず過不足が発生する
在庫管理は、適正な在庫数を保つことが重要ですが、発注作業の部分に問題が起こると
在庫の過不足が発生します。
在庫が多すぎることで、在庫ロス繋がり、在庫が少なすぎる事で機会損失にも繋がります。
②人的なミスが減らず業務効率が悪い
在庫管理を行ううえで、記録作業が多く発生します。
その為、人的なミスが起こりやすい業務だといえるでしょう。
在庫情報の記録にミスが生じてしまうと、
在庫の過不足、在庫ロスが発生し生産性も悪くなります。
③商品の保管場所を見つけるのに時間がかかる
「出荷するための商品の保管場所が決まった人しか把握出来ていない」
「商品の保管場所が定まっていない為、探す時間が発生している」
といった問題は、倉庫業務において時間のロスを生み出す大きな原因といえるでしょう。
④システムを導入してもうまく使いこなせない
適正な在庫管理を行う為に、システムを導入しても管理や運用を上手く行う事ができなければ、
在庫管理を効率的に行う事はできません。
在庫管理の重要性とは
在庫管理が重要視させれる理由は、下記のような理由があります。
①在庫削減を実現
適正な在庫を保つことで、最小限の在庫でも利益を出す事ができるため、
「保管在庫数が少ないこと」はメリットにもなります。
②倉庫スペースの適切な確保を行う事で品質向上に繋がる
適正な在庫管理を行うには、定期的な在庫整理、棚卸といった業務が必要となります。
在庫を種類ごとに分類分けし、管理しやすく保管することで効率よく在庫を保管することができます。
在庫保管の確保にも、コストが発生するため、
整理整頓を徹底することで無駄なコスト削減にも繋がります。
③キャッシュフローの改善
在庫を多く持つことは、その分の費用を支出し商品や原材料を購入したことになります。
そのような状態が続くことで、キャッシュフローの悪化に繋がる可能性があるといえるでしょう。
適正な在庫管理を行うことで、キャッシュフローの改善にも繋がるのです。
在庫管理を効率的に行う方法とは
企業やビジネスにおいて重要な位置にある在庫管理は、
次のような方法で行われることがあります。
・ロケーション管理
ロケーション管理は、倉庫内にある商品の場所(ロケーション)と商品を紐づけて在庫管理を行うことをいいます。
棚で商品の管理を行う場合は、棚の1段ごとにロケーションを割り振り管理を行います。
このロケーション管理を行うことで、作業中に倉庫内の在庫(商品)を探しまわることがなくなり、歩数削減にも繋がります。
▶ロケーション管理についての詳細は、こちらの記事からご覧いただけます
・ABC分析
ABC分析は、「在庫削減したいけど、何からすればよいのかわからない…」
といった問題を解決するために、売上高や在庫などの指標を大きい順にランク付けし、
優先度を決めて管理することをいいます。
▶ABC分析についての詳細は、こちらの記事からご覧いただけます。
・入出庫管理
入出庫管理とは、倉庫内に商品を何個入庫したのか、
また商品を何個出庫したのかを管理することをいいます。
商品の入出庫を記録するには、時間や手間、入力漏れなどのミスが発生する危険性も多く、
ミスを改善するために在庫管理システムを導入する企業が近年増えています。
・在庫管理システム
在庫管理システムとは、倉庫内に保管する在庫の入荷から出荷までを管理することをいいます。
在庫の数量はもちろんのこと、品質を保ちつつ原材料や製造日の情報などを正確に管理する必要があります。
在庫管理をすることのメリット
在庫管理をすることによるメリットは大きくわけて4つです。
①作業の効率化&生産性アップ
Excelなどの紙で在庫管理を行っていると、倉庫内で在庫を確認する→データ手入力
といった手間が発生します。
wmsは、商品に貼られているバーコードをスキャンして読み込むことで、
在庫情報がシステムに登録されます。
リアルタイムで在庫情報を管理できるので、
今までのタイムラグが解消できます。
また、在庫管理を徹底すれば生産性もあがります。
正しい在庫管理を行っていれば、
無駄な時間も減るので、時間・納期の短縮に繋がります。
②余剰在庫が減る
販売や仕入れの実績から、
注文などの予測を立てることができるので、 余剰在庫が少なくなります。
③品質が安定する
長期間の保管になると、ホコリが被るなど商品の劣化が目立ちます。
在庫管理をし、商品の出し入れを繰り返すことで
商品の劣化などをなくすことができます。
④コストが減る
在庫管理には、膨大なコストが掛かります。
在庫管理システムの導入や、維持費などがうまくいくと、
結果的に生産性向上に伴う、人件費などの削減に繋がります。
では、正しい在庫管理をしていくために、何から始めるべきなのでしょうか。
在庫管理に必要なこと
正しい在庫管理をするには、まずルールを決めてあげる必要があります。
そのルールの中でも最も大切なこと、【ロケーション管理】です。
モノの置き場所を決めてあげることで、
入庫~出荷までの生産性をアップさせることが出来るのです。
2つ目は、在庫管理・倉庫管理システムを導入してあげることです。
在庫管理・倉庫管理をする上で、WMSを導入することで格段にレベルはあがります。
ですが、WMS(在庫・倉庫管理システム)には、
メリット以外にももちろんデメリットがあります。
それは、費用です。
WMSは世の中にいくつも存在しますが、
選び方を間違えるとせっかく生産性があがっても、
コストが掛かるばかりで、なんのメリットにもなりません。
ですが、適したシステムを選べば、システムを使うことで生産性は上がり、
企業的に見た経費(コスト)はアナログ作業で行っているときよりも、
減少傾向にはあります。
正しい在庫管理とは
正しい在庫管理とは、仕入れた商品や部品などを必要に合わせてすぐに対応できるように
ロケーションで管理し、在庫数の確認や棚卸しを行って適正量を保ちながら管理することです。
ロケーション管理とは、商品を保管する場所を決め、
ルールに従って管理することで適切に在庫管理をする方法です。
商品を棚に保管する際に決められたロケーションにしっかり入庫するようにし、
商品が入りきらなかった場合は保管する場所を事前に決めておきましょう。
商品がどこにあるかを知っていれば、
現物とデータをてらしあわせ迅速な出荷対応が可能となります。
在庫管理を改善する方法とは
・先入れ先出しの実施
先入れ先出しとは入荷した日が早い順番に出荷することです。商品の在庫管理では製造日が古かったり、食品などの賞味・使用期限が早いものから出荷することが基本的なルールです。
在庫商品の品質を保つためにも「先入れ先出し」の在庫管理は大切です。
新しい商品が入荷したら、古い商品の後ろに保管し、古い順番に取りやすいように整理しながら管理しましょう。
▶先入れ先出しの詳細については、こちらの記事をご覧ください。
・回転率の良くない在庫の把握
商品の在庫回転率を把握し、在庫数を調整することは必要不可欠な経営戦略の1つにもなります。回転率の良くない商品がずっと残っていると品質も落ちてしまい、最悪の場合在庫処分をしなければなりません。そのようなリスクを減らすためにも伸び悩んでいる商品を見つけ、売れていない商品は仕入れを減らすというような対策を練る必要があります。
・棚卸を実施
棚卸とは実際に在庫の数量を数え、正確な在庫量を把握することです。
システムで在庫管理をしていても、月に1回ほど定期的に人の目で棚卸を行うことで在庫漏れを防ぐことができます。
また、実際に商品を手に取って確認することで商品の状態を管理することにも繋がります。
棚卸についての詳細は、下記の記事をご覧ください▼
https://xn--gckr5a9ce1k1c3h.jp/column/536/
在庫管理と倉庫管理の違い
在庫管理と倉庫管理には、「目的」「管理対象」といった違いがあります。
在庫管理は、倉庫外の在庫データ管理を行う事で、
適正な在庫を維持し利益の最大化を実現する事ができます。
また、倉庫管理は倉庫内の管理に限られますが、在庫の管理だけではなく倉庫内の
設備管理人員配置などの管理を行う事で倉庫内で発生する効率化を実現します。
エクセルとWMSの在庫管理の違いとは
在庫管理でミスをしてしまうと他の業務全てに影響が出てしまい、
仕入れや売上などにも影響します。
そのため、在庫管理はミスが起きにくい方法で行うべきです。
近年ではバーコード管理で在庫管理を行う方法も普及していますが、
まだ在庫管理をエクセルなどでやっているという企業様も多くいらっしゃいます。
なぜ在庫管理にエクセルがよく使用されているのかというと、それはエクセルが数字での管理が得意なソフトだからです。
「在庫管理 エクセル」で検索すると在庫管理をするためのエクセルのテンプレートがたくさん出てきます。
▶エクセルでの在庫管理からWMSを導入して「探す時間60分を削減」した事例はこちら
在庫管理をエクセルで行うメリットと
在庫管理をエクセルで行うメリットには、
①テンプレートが豊富
②カスタマイズが可能
③印刷の手間がいらない
などが上げられます。
しかしその反面、
①複雑な在庫管理に向かない
②リアルタイムでの更新が難しい
②入力ミスのリスク
④データ紛失のリスク
⑤二重登録
といったデメリットもあります。
在庫管理をエクセルで行うデメリットとは
在庫管理をExcelで行っている企業様も多いのではないでしょうか?
在庫管理をExcelで行うことで次のようなデメリットが発生します。
・リアルタイムでの在庫管理が出来ない
Excelによる在庫管理は、在庫データを更新してから保存するにも手間が発生します。
また、リアルタイムで在庫状況が更新されないと、
実在庫数と在庫データの情報にずれが生じる原因にもなります。
・ヒューマンエラーによるリスク
Excelによる、在庫管理は人の手によってアナログでのデータ入力作業になるため、
ヒューマンエラーが起こりやすいといえるでしょう。
また、操作ログを残すとができない為、エラーに気付く事も難しくなります。
WMSを使用した在庫管理のメリットとは
WMSを使用した在庫管理には、下記のようなメリットが上げられます。
①作業のカンタン化・標準化
②入出庫のスピードアップ
③誤出荷の防止
④ミスの削減
⑤コストの削減
⑥リアルタイムによる状況把握
⑦見える化の向上
といったことがあります。
対してデメリットとしては
①導入のコスト
②WMS使用の際の教育・指導の時間と労力
が上げられます。
また、WMSは物流品質や生産性の向上に繋がるシステムなので、エクセルを使用した在庫管理よりも正確性とスピードをアップして進めることが出来ます。
在庫管理は正しく出来ていなければ意味がありませんので、
ミスの起きない自社にあった方法でおこなうことが大切です。
まとめ
このように、モノを売る企業にとって在庫管理はとても大切なのです。
この在庫管理をないがしろにしてしまうと、
企業としての信頼を失うってしまう可能性もあります。
この機会に、一度自社の在庫管理を見直してみてください!
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