2019.09.10
#物流作業 #物流工程 #物流用語入庫とは、商品を倉庫内の所定の場所に保管する事を言います。
物流業務の流れの中で、入庫はもっとも重要視されている工程といえます。
この入庫作業の中でミスがあると、正しい在庫管理をすることができません。
また、その後の作業がすべて狂ってしまうことになります。
在庫管理は、仕入れや売上など様々なものに関りがあり、会社をささえる土台ともいえます。
本日は、土台である在庫管理を正しく行うための入庫の重要性についてご紹介します!
目次
入庫とは?
入庫とは、商品の数量・置き場所(ロケーション)を確定し、システムへ在庫を計上させることを指します。
また、入庫したい商品が物流倉庫に届き商品を受け取ることを「入荷」といいます。
この入荷は、在庫管理(入庫)する際の前処理とも言えます。
物流問題の原因の多くは「入荷から入庫」にあります。
現在の流通の中で、入荷から入庫完了までのスピードが命となってきます。
入庫と入荷の違いとは
「入荷」とは、商品や荷物が倉庫に届くことで、
「入庫」は、商品や荷物が届いた入荷後に倉庫や決められた保管場所に入れることを指します。
使い方の違いとしてポイントなのは
入ってきた商品や荷物がどのような状態なのかということです。
倉庫に入ってきた段階だと「入荷」、その商品を移動し決められた置き場所(ロケーション)に入ったら「入庫」となります。
つまり入荷は入庫の前段階の処理とも言えます。
ただ「入荷」して終わりではなく「入庫」を完了しないと出荷にまで至りません。
そのため、「入荷」してから商品の品質状態を確かめたり、数を確認する作業を行いつつもスピーディかつ正確に「入庫」を行うことが重要となります。
このように「入荷」と「入庫」は同じような意味に思ってしまうかもしれませんが、使い方が異なるので、しっかり区別しましょう。
入庫の重要性
入庫作業は、正しい在庫管理を行い、
お客様に正しくスピディーに商品をお届けし、
お客様満足度を上げるのに重要な物流作業になります。
まず、入庫の前処理となる入荷検品を正しく行わないと、倉庫に入荷された商品の数量が
予定通りの正しい数で入荷されたかがわかりません。
入荷時の数量が予定数より少ない場合だと、
欠品(在庫切れ)が発生してしまい、お客様にご迷惑をおかけするこにもなります。
また、入庫・出庫作業をしていたとしても、入荷されてきた商品自体が、
正しいものでなければ誤出荷を招くことになります。
物流の品質を上げるためには、入庫以前に入荷検品を正しく行うことも重要となります。
正しい入荷検品をすることで、誤出荷を防ぐだけでなく、
商品の破損や納品ミスといった問題にも、迅速に対応することができ、
より作業品質を上げることができるのです。
入庫の時に起こるミスとは
ここでは、
「入庫」の業務上で起こりやすいミスとはどんなものがあるのかご紹介していきます。
入庫をする時に格納間違い、数の読み間違いをすると「在庫差異」が起こります。
在庫差異とは、簡単に説明するとデータベースや台帳に掲載されている在庫数と
現場での在庫に差が生じて数が合わないことを言います。
この「在庫差異」が起こってしまうことは
倉庫業務に携わる人々にとって頭を痛める永遠のテーマとなっています。
また、入庫にあたっての前段階である入荷のミスも入庫ミスに繋がっていきます。
入荷された商品が入荷データと違ったり、数が違うのに気づかずそのまま入庫すると「入庫ミス」となってしまいます。
こういった商品ミスや数量ミスが生じてしまうのはほとんどの原因がヒューマンエラーとなっています。
上記でご紹介したとおり、数の読み間違いやロケーションへの格納間違いといったミスは、
まだまだ人が関わる作業である物流の現場にとって避けられない問題となっています。
入庫のメリット
正しい入庫作業を行うことで、正しい在庫管理を実現することができます。
【正しい入荷・入庫=正しい在庫管理】
正しい在庫管理をすれば、メリットは沢山うまれます。
①生産性があがる
多くの企業様が生産性向上に頭をかかえていることでしょう。
在庫の把握がきちんとされていることで、
作業の効率があがり生産性を上げることにも繋がります。
②品質の向上
商品は、賞味期限有り無し関係なく、長期保管していれば日々劣化していきます。
ですが、在庫管理を徹底することで商品を必要な数だけ、必要な時に出すことができるので、
劣化してしまった商品をお客様へお届けするといったリスクもなくなります。
③信頼される
正しい在庫管理が出来ていれば、お客様のニーズに合わせて商品をスムーズに出荷することができます。
皆さんも購入した商品が早く届くと嬉しいですよね?
お客様の期待に応えることで、お客様からの会社への信頼度はあがります。
④お客様満足度が上がる
欲しい商品を注文したのに、商品の在庫が店舗になかったり、
注文を正しく受けてもらえないと、それだけでお客様は不信感を覚えます。
不信感を感じさせるとともに、ご迷惑をおかけすることになるのです。
お客様に満足行くサービスをご提供できていれば、
お客様は信頼して商品を購入することができ、長くお付き合いすることができます。
このように、正しい入荷・入庫管理で、正しい在庫管理が行えていれば、
お客様満足度向上につながるメリットもあります。
入庫のデメリット
入庫のデメリットはヒューマンエラーが起きやすいことです。
・入庫ロケーションミス
入庫した商品を間違った保管場所に入れてしまう入庫ロケーションミス。保管場所を移動させる際に間違った情報をハンディターミナルで読み取ってしまうなどが原因です。
・データ入力ミス
在庫カウントミスなどできちんと数量が数えられていなければ、間違った数量、間違った品目情報が入力されてしまい、実際の在庫とデータが合わなくなってしまいます。
そのため、棚卸しの際には在庫差異が生じてしまい混乱を招きます。
・誤入庫が起きる
間違った商品が入荷されていることに気づかず見落としてしまうと誤入庫がおきます。
こちらも、データと在庫が合わず混乱を招いてしまうので注意が必要です。
正しい入庫を行うには
ここでは、正しい入庫を行うためのポイントをお伝えします。
正しい入庫を行うには、まずは正しい入荷処理を行う必要があります。
入荷でのポイントは【正しい数量を把握する】ことです。
在庫が合わなくなってしまう大きな原因としてあげられるのは、入荷時での数量間違いです。
▼入荷作業でやってはいけないこと
①入り数を間違えやすい商品と取り扱っている。
②イレギュラー対応(入荷予定と違った数量での入荷があるなど)が多い。
間違えやすい、イレギュラーといった問題を取り除けば、正しい入荷を行うことができます。
次に入庫でのポイントです。
入庫作業で意識すべきところは、保管効率です。
▼入庫作業でやってはいけない事
①1つのロケーション(商品保管場所)に、何種類もの商品を格納する
②先にでる商品を、奥の方に保管する
入庫作業は、出荷作業時にどれだけ効率よく作業できるかがポイントとなってきます。
まとめ
・物流の品質を上げるためにも、入荷検品を正しく行うことが重要
・在庫の把握がきちんとされていることで、作業の効率があがる
・正しい入荷と入庫管理で、正しい在庫管理が行えていれば、
お客様満足度向上につながる
・正しい入荷と入庫=正しい在庫管理
これを機に、現状の入荷と入庫のやり方を見直してみてはいかがでしょうか。
正しい入荷と入庫で、よりよい物流現場づくりを目指しましょう!
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