2021.11.15
#物流用語送り状とは、荷物を送る際にお届け先などを記入する紙のことをいい、
伝票とも呼ばれいています。
送り状にお届け先やご依頼主の氏名、住所や連絡先、荷物の中身の品名などを記入して荷物に貼ることにより、荷物を指定の場所へ届けることができます。
送り状といっても種類が複数あり、代金回収が必要な伝票、送料の負担者を表す伝票や配達記録が不要な伝票などが存在します。
こちらの記事では、送り状の注意点などについてご説明していきます。
目次
送り状とは?
送り状は、郵便物や書類を送る際に同封する書類や紙のことです。
通常、送り状は送られた荷物の内容を受け取り側に伝える役割も果たします。
送り状には、郵送する書類の概要を記載したり、補足説明をする役割もあります。
送り状の形式は宅配業者によって異なるものの、基本的な記載内容はおおむね共通しています。
具体的には、送り主と受取人の住所や連絡先、配送希望日時、荷物の品名などです。
これにより、配送業者は迅速かつ正確に荷物を運ぶことができます。
送り状の作成自体は難しくありませんが、記入ミスや貼付ミスがあると配送遅延や誤出荷の原因となるため、ミスを防ぐためのシステムやマニュアルの整備が重要です。
企業によっては、送り状の作成に加え、納品書やカバーレター(送付状)の作成と同封も行います。
なお、「荷札」や「配送伝票」とも呼ばれることがあり、これらはすべて送り状と同じものを指しています。
物流業界では一般的な用語であり、正確な配送のために欠かせない重要な書類です。
送り状と納品書の違いとは?
送り状と納品書には次のような違いがあります。
送り状は、お荷物を配送する時に貼り付けられている伝票のことを言います。主に送った日付や宛先や送り主の名前や連絡先、荷物の中身が何なのかを表す品名といった項目が表記されています。
荷物が正しく取り扱われ、正確に届けられることを目的とする書類です。これには、主に配送業者が使用します。
一方、納品書は、契約を結んだ相手に対して契約通りに納品したと分かるようにしたもので、主に商品名・単価・数量・合計金額といった項目が表記されています。
納品書は、受取人が契約内容と照合するための基礎資料となります。
納品書の同封は法的には義務付けられていませんが、荷物や契約内容の確認を目的として一般的に行われています。
近年ではペーパーレス化が進み、納品書のデジタル化が進展しており、Web上で確認できるケースも増えています。受け取った側は、納品書と実際の荷物を照らし合わせて、配送内容に間違いがないか確認することができます。
このように、送り状と納品書はそれぞれ異なる役割を持ち、重要な書類として機能しています。
送り状の種類とは?
送り状の種類とは、運送会社やご利用になりたいサービスにより、送り状の種類はさまざまです。
ここではごく一般的に利用される送り状の代表的なものをご説明いたします。
送り状の種類は、配送の際に利用される伝票の形式であり、主に発払い伝票、着払い伝票、代引伝票の3つに分けられます。
発払い伝票
運送会社などによって表記が変わることもありますが、元払い伝票とも呼ばれています。
商品を出荷する際に使用する一般的な伝票です。
荷物を送る側(出荷元)が送料(運賃)を負担しますので、荷物を受け取る側には料金は
発生しません。
着払い伝票
各荷物を受け取る側が送料(運賃)を負担する場合、こちらの着払い伝票を使用します。
似たような伝票で、「代引」というものというものがありますが、全く別物となります。
配送業者によって取り扱いが異なり、着払いを選択すると手数料が発生することがあります。
また、発払い伝票と比較すると、利用できる配送手段が制限される場合があります。
一般的に、発払い伝票と着払い伝票は見分けがつくように異なる色で作られています。
代引伝票
上記で述べた着払いと似ていますが、「着払い」は送料(運賃)のみに対して「代引」は
「代金引換」の略となっていて、荷物の商品代金+送料+手数料を受け取り時に支払うものです。
この形式は、送り主が確実に代金を回収できるだけでなく、受取人も代金支払い後に商品が届かないといったトラブルを避けることができます。
代引伝票を利用する際には、代引き手数料が発生し、この手数料は配送業者によって異なり、どちらが負担するかを選択することが一般的です。
以上のように、送り状の種類は配送方法や支払い方法に応じて選択され、それぞれが特有のメリットや制約を持っています。
利用する際には、配送の目的や状況に応じて適切な伝票を選ぶことが重要です。
送り状の記載内容
送り状の記載内容とは、配送業者が荷物を正確かつ迅速に届けるために必要な情報を示すものです。
一般的には以下の内容が含まれます。
1.送り主の情報: 郵便番号、住所、電話番号、氏名。
2.届け先の情報: 郵便番号、住所、電話番号、氏名。
3.お届け希望日と時間帯: 配送希望日および希望時間帯を記載。
4.荷物の品名: 送る荷物の具体的な品名を記載。
これらの情報は、国内の配送業者によって若干異なる場合があります。
例えば、ヤマト運輸の宅急便送り状には、ゴルフクラブの本数やプレー日、飛行機の搭乗日など、特定のサービスに対応するための追加情報を記載する欄があります。
このように、送り状の記載内容は、利用する配送サービスの種類や特定のニーズに応じて変わることがあります。
以上の情報を正確に記載することで、配送のトラブルを防ぎ、スムーズな荷物の受け渡しを実現することができます。
送り状を送るときの注意点
送り状を送るときの注意点は、スムーズな配送とトラブルの回避に直結するため、非常に重要です。
以下の六つのポイントを守ることで、ミスを減らし、効率的な運用が可能になります。
まず、記入内容の漏れやミスに注意することが大切です。
送り状は、個人情報などが記載されているため、誤って他の郵便物に貼り付けると個人情報が漏洩する危険があります。
送り状は荷物を送る際には必要なアイテムになっているので宛先を間違えないように注意が必要です。
特に、住所の記入ミスは誤った場所に届けられる原因となり、情報漏洩や信用問題に発展することもあります。
送り状発行はシステム化により、ミスの削減が期待でき、業務の効率性と正確性が向上します。
しかし、システム入力でもミスが発生する可能性があるため、チェック体制の強化も重要です。
次に、商品名を具体的に記入することが求められます。
例えば、デジタルカメラを出荷する場合、「デジタルカメラ」の品名に加え、「バッテリーの有無」を記載する必要があります。
バッテリーにリチウムイオン電池が使用されている場合、危険物に該当し、法律によって輸送手段が制限されることがあります。
また、商品名が具体的に書かれていない場合、内容物が特定できないために配送が遅れてしまったり配送が出来なかったりする場合があります。
三つ目のポイントは、送り状の貼付間違いに気をつけることです。
送り状の貼付間違いによって誤った場所に荷物が届くと、個人情報の漏洩や配送遅延といったトラブルを招く可能性があります。
特に、日々の出荷が多く送り状を大量に扱う場合は注意が必要です。
貼付間違いが発生するリスクが高い場合は、ダブルチェックや自動化システムを導入して取り扱い体制を整えることが推奨されます。
次に、システム導入で人的ミスを削減する方法についてです。
WMS(倉庫管理システム)を導入することで、出荷に伴う手作業を削減し、人的ミスの発生を抑制できます。
WMSとは、在庫管理や入出荷管理、帳票出力の機能など、倉庫内の業務を効率化するためのシステムです。
送り状の発行機能が搭載されているWMSを導入すれば、送り状データを作成するだけで出荷検品から送り状の発行まで自動化できるため、貼付間違いの削減が可能です。
しかし、完全自動化は難しく、送り状の元データ作成や出荷指示業務など、人の手が必要となる作業もあります。
五つ目に、梱包作業をマニュアル化することが挙げられます。
荷物の梱包作業をマニュアル化することで人的ミスの予防につながります。
小規模および中規模のオンラインストアの送り状の貼り付けミスは、入荷から出荷までの作業を手作業で行うことが多いために発生しやすいです。こうしたミスを減らすためには、梱包作業を行うスペースや動線を確保し、スタッフ全員が同じ手順で作業できるようにマニュアル化することが重要です。
さらに、確実にミスを防ぐために、ダブルチェック体制を導入したり、ミスを見つけやすい環境を整えたりすることも効果的です。
マニュアルの作成だけでなく、スタッフに遵守する意識づけを行うことも必要です。
最後に、ダブルチェックでミスを防止することです。
作業に慣れてくると、ミスがないだろうという意識で検品を行いがちですが、これが検品漏れの原因となる可能性があります。
そのため、ダブルチェックの手順をマニュアル化し、スタッフに順守する意識を徹底させることが重要です。
ダブルチェック体制を導入することで、ミスの見逃しを減少させ、信頼性の高い出荷業務を維持することができます。
これらのポイントを踏まえて、送り状を送る際の注意点を実践することで、配送トラブルの発生を防ぎ、効率的で正確な出荷業務を確立することができます。
しっかりとした管理体制を整え、システムと人的作業のバランスを保ちながら運用することが求められます。正確な送り状管理は、企業の信用を守り、顧客満足度を向上させるために不可欠です。
送り状のメリット
送り状のメリットとは、荷物の送付において極めて重要です。
正確な送り主と届け先情報の記載により、配達の誤りを減らし、効率的な物流を実現します。
また、送り状には荷物の内容や数量も詳細に記載され、受け取り側は内容を容易に把握できます。
さらに、配送の追跡が可能なため、荷物の行方が迅速かつ正確に把握できます。
これらの機能により、送り状は正確な配達と効率的な物流管理を支援し、顧客満足度を向上させる貴重なツールとなります。
送り状のデメリット
送り状のデメリットとは、手間や誤解を招くことがあることです。
手作業での送り状作成では、情報漏れやミスが発生しやすく、これが配送遅延や誤出荷を引き起こす可能性があります。
また、送り状の紛失や貼付けミスもリスクとなり、配送プロセスに混乱を招くことがあります。
さらに、送り状に記載された情報だけでは荷物の内容や数量が不十分な場合、受け取り側が誤解を招き、トラブルの原因となることもあります。
これらの問題点を解決するには、送り状の管理や取り扱いには慎重さが求められます。自動化やシステム導入などの方法を活用し、デメリットを最小限に抑える努力が必要です。
まとめ
送り状とは、商品の配送に必要な情報を記載した伝票です。
正確な情報はスムーズな配送とトラブルの回避に直結し、ミスを減らすために注意が必要です。
住所や商品名の記入ミスは配送遅延や誤出荷、さらには事故の原因になります。
具体的な品名やバッテリーの有無などの情報を記入し、貼付間違いを防ぐためにはダブルチェックや自動化システムの導入が重要です。
倉庫管理システム(WMS)を使って出荷手続きを効率化し、梱包作業をマニュアル化することで人的ミスを減らせます。
さらに、ダブルチェック体制を整備し、スタッフに意識向上を促すことで、正確な出荷業務を確保できます。
送り状は荷物を郵送する際に必須なので、宛先が間違っていないか、内容物がきちんと表記されているかなどを最後に確認して荷物が相手に届くように注意しましょう。
クラウドトーマスでは、送り状をピッキングリストとして利用し、別途ピッキングリストを印刷する必要がありません。
この仕組みにより、出荷作業が効率化され、用紙の無駄が削減されます。
そうすることで、物流現場のペーパーレス化を実現することができます。
在庫管理、WMS導入にお悩みの方はぜひお気軽にご相談下さい。
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