2021.12.04
#WMS #在庫管理 #物流用語ロット管理とは、同じ種類の商品を大量に生産し管理を行う場合に決める同じ商品のまとまりの単位である「ロット」を使い、製造から出荷まで商品を管理することを言います。
この「ロット」は一般的にロットごとに番号を振り当てて管理します。
ロット管理が用いられる場面は大きく分けて2つあり、
それは製造現場と商品の管理をする倉庫に分かれます。
このロット管理は取り扱いの多い商品や生産頻度、出荷の頻度が高いものによく使われます。
こちらの記事では、「ロット管理」について詳しく説明してきます。
目次
ロット管理とは
ロット管理とは同じ条件で製造される製品の製造数量、出荷数量の最小単位であるロットを使い、ロット番号を製品ごとに割り当てることで商品を管理していくことです。
製造から出荷までを管理するということで、生産に関することだけでなく、倉庫で保管する業務においても役に立ちます。
物流における業務では商品(製品)に関するトレーサビリティを求められますので、その商品が
どこで、いつ、誰が、どのように製造し、どのように保管され出荷したのかを管理することで
消費者からトレーサビリティを要求されても、即座に回答することができます。
このようなことに即座に対応するため製造の現場における最小単位であるロットで管理するということが重要なのです。
ロット管理のメリット
ロット管理を行うことにより、在庫管理の効率化を図ることができます。
ロットを用いる場合は、商品の消費期限や製造日時などの情報から、番号ごとにまとめて商品を管理します。ここでの原則として、同一のロットは同一の製品であるため同一のロットで管理されている商品は同じ状態で製造・入庫されていることが前提の条件となります。
そのため、1ロットを大量の数で設定していたとしても、1つの商品を確認するだけで商品の状態や消費期限など商品に関する情報が把握しやすくなります。
また、ロット管理を行うことで無駄を省き、コストの削減に繋げることができます。
ロット管理行う際にはまず最小ロットを決めます。
最小ロットを決める際は需要と供給を確認し検討することで、倉庫内に商品の在庫が過剰になりすぎないことや商品の品質の劣化を防ぐことができます。
そのためこの最小ロットを決めないまま生産をしてしまうと、無駄な生産をしてしまうことに繋がります。
しかし、適切な最小ロットを設定することができれば、機械を動かすための電気代の削減や倉庫内における商品の保管スペースの有効活用といったことに繋げることができため、無駄なコストを省くことができます。
商品を生産し保管する工程の中で、不良品が発生してしまうことがあります。
不良品を出さないよう様々な努力をしたとしても、起きてしまうのが現実です。
そんな不良品が発生してしまった場合でも、ロット管理を行っていれば不良品の特定や追跡をより早く行えるメリットがあります。
製品をロット番号によって識別されており、製造から入荷、出荷までの一連の過程をすべて管理・記録しているため、不良品の特定が容易なのがこのロット管理のメリットです。
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ロット管理のデメリット
ロット管理を行う際にロットを基準にして在庫管理を行う場合は、ロット番号を印字し商品に直接貼ることで管理を行います。
その際印字したロット番号は入庫日や消費期限、担当者情報などの製品情報などと一緒に管理をします。
ロット番号の管理を行う場合は今ある設備を使用して容易に導入できるため、コストがあまりかからないというメリットがあります。
しかし、このロット番号とデータを管理するため時間や労力を割いてしまいます。
また、これらの情報を間違えてしまったりズレてしまっていた場合は適切な方法で管理ができなくなり運用ができないと言ったリスクがあります。
入出庫が多い商品を管理する際は特に人的ミスのリスクが上がるので、注意が必要になります。
ロット管理の実施方法
ロット管理の実施方法は次のようになります。
・製品にロット番号を振る
入荷日や製造日など同一条件でまとめたロットに番号を割り振ります。
どのような条件ごとにロット番号を割り振るのか事前に決めておきましょう。
・ロット番号を貼り付ける
製品にロット番号を印字します。
ロット番号の印字にはスタンプやシールを使用するのが一般的です。
・在庫管理システムやエクセルを利用しロット番号や製品情報を入力・管理する
入庫日や製品情報、ロット番号はエクセル管理する方法と在庫管理システムを導入し管理する方法があります。よりスムーズに、そして正確に管理するには在庫管理システムの導入がおすすめです。作業効率が上がるだけでなく人的ミスも減らすことが可能です。
ロット管理による効率的な保管方法
ロット管理を行った商品を効率的に保管する方法としては、在庫管理システムの活用やトレーサビリティへの対応が挙げられます。
まず、在庫管理システムは倉庫内における商品の在庫の数の不足や、過剰在庫を防ぐシステムのことです。
このシステムを活用することで正確な在庫の状況・情報を把握し管理することができ、在庫の状況を可視化することが可能になります。
もう一つがトレーサビリティへの対応です。
トレーサビリティとは商品が作られる原材料の段階から製造の過程や流通の経路、最終的には消費の段階までの流れを容易に追跡できるシステムのことを言います。
このトレーサビリティを用いることで、その商品が「誰によって、いつどこで、何の目的で」などといったように、製造段階からの情報がわかるようになっています。
ロットは同じ条件で製造された商品を管理することが多いため、在庫管理システムと併用・組み合わせることで何か問題が起きた際にも対応が容易になるだけでなく、より効率よく正確に行うことができます。
まとめ
ロット管理とは、同じ種類の商品を大量に生産し管理を行う場合に決める同じ商品のまとまりの単位である「ロット」を使い、製造から出荷まで商品を管理することを言います。
ロット管理を行うことにより、在庫管理の効率を図ることだけでなく無駄なコストも省くことができることや、不良品が発生した際にも迅速に対応することができます。
ロット管理を行う、取り入れることのメリットは多いですが、効率性や生産性などばかり優先してしまわないように気を付ける必要があります。
時代の変化により消費者のニーズも変化するため柔軟な対応も求められることもあるため、倉庫側の視点だけでなく顧客側の視点も忘れず、バランスよく運用する必要があります。
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